#小説
「知らないわ…そんな事…」 自分でも気づかない身体の熱がそこに集中している事をひろきに問いかけられ、れいかは、羞恥で息が上がりそうになるのを堪えながら、知らないと言い続ける。 「今日は…この蜜を味わう事にしよう…」 「えっ…?あっ…んっ…やっ…んっ……
「れいかさん…そこに座って…」 ひろきは、れいかにさっきまで座っていた座席に座るよう促す。 「座ればいいのですか…?」 ひろきに座席に座るよう促されたれいかは、座ればいいのかとひろきに訊ねる。 「スカートを捲り上げて座って…」 れいかに座ればいいの…
「瞳」 先程まで自分たちが立っていたステージ上に横たわる瞳に、ひかるは声を掛け、瞳の身体を抱き起す。 「今日も…散々いたぶられたな…」 凌辱の跡が残る瞳を抱き起しながら、ひかるは瞳に今日も散々いたぶられたみたいだなと声を掛ける。 「平気です…私に…
「そろそろ…瞳を拾いに行かないとな」 「拾いって…まさか…」 そろそろ瞳を拾いに行くというひかるの言葉に、れいかは、もしかして、瞳は観客の誰かに抱かれているという事なのかと問いかける。 「れいかさん…だっけ…?これは…俺たちの中では当然の事なんだよ…
ひろきとれいかは、とあるビルの地下にいた。 れいかは、ただの貸しホールにしか見えない、ここのどこがひかると瞳の仕事場なのだろうと考えていた。 「もうすぐあの二人が出てきますよ…」 会場が異様な熱気に包まれ始めた時、ひろきは、れいかに、もうすぐ…
「今日は…どちらへ…?」 「この間、紹介した葛城と瞳さんのところです…」 今日はどこへ連れて行ってくれるのかというれいかの問いに、ひろきは、この間紹介したひかると瞳のもとへまた行くのだと答える。 「あのマンションですか…?」 「いえっ…今日は…あの…
数日後…何をするわけでもなく部屋で過ごしていたれいかの携帯が鳴り、番号を確かめると、それは、登録したてのひろきの番号だった。 電話の内容は今夜デートに誘いたいから、予定を開けておいてほしいというものだった。 もちろん、れいかに断る理由などなく…
「それではまた。デートしましょう」 れいかを自宅としているマンションの前まで送って来たひろきは、またデートをしようと告げると、れいかの頬に口付けて帰っていった。 「(何なの…?紳士なのか…野獣なのか…わからない…あの態度は…)」 映画館という暗闇…
ひろきの乙女の丘への愛撫は細やかさを増し、れいかは、立っているのがやっとというくらいにまで追い込まれていた。 エレベーターの中といういつ扉が開いて、誰が乗り込んでくるかわからない状況の中で、れいかは、声を殺しながら、迫りくる快感に耐え続ける…
「ここの具合は…どうなのかな…?」 「えっ…?あっ…」 エレベーターに乗り込んだ途端に、れいかのスカートを捲し上げ、れいかの乙女の丘を直に触れてきたひろきに、れいかは、驚いたが、心のどこかで待ち望んでいた行為に、自分が甘く息を吐き始めているのを…
「それじゃ、僕たちはこれで失礼するよ」 「あぁ、またな」 もうそろそろお暇すると切り出したひろきに、ひかるは、またなと声を掛ける。 「お邪魔しました…」 「気を付けて…」 お邪魔しましたと頭を下げたれいかに、瞳は、帰りに気を付けてと優しく微笑みか…
「そうだったのですか…」 事態を把握できた瞳は、れいかに向かい、そうだったのかと呟く。 「あの…疲れませんか…?一日近く相手をしていて…」 瞳のまだ乱れているとわかる黒髪を見ながら、れいかは、一日近く男性と睦み合って疲れたりしないのかと、瞳に問い…
それからしばらくして、寝室だと思われる部屋から黒髪の綺麗な女性が出てきた。 「こんばんは。瞳さん」 「こんばんは…成瀬さん…」 奥の寝室から出てきた瞳に、ひろきは、こんばんはと声を掛け、声を掛けられた瞳は、ひろきにこんばんはと返す。 「お客様な…
「瞳さんは?」 「さっき眠ったところだ。昨夜からずっと俺の相手をしていたからな」 瞳という女性はどうしているのかとひろきに訊ねられたひかるは、瞳なら昨夜から自分の相手をしていたから、寝室で眠り始めたところだと答える。 「さっきって…昨夜からっ…
「やぁ…来てたのか…?」 奥の部屋から出てきた男は、ひろきやれいかが勝手に部屋の中に入って、リビングのソファーに座っている事も訝しがることもなく、ひろきに声を掛ける。 「あぁ…相変わらず仲がいいなって思っていたところだ」 「お前も相変わらずいい…
「ここです…」 ひろきは、れいかにとあるマンションを指さし、れいかの腰を抱きながら、マンションの中へと入っていく。 「ここは…?」 「友人が住んでいるマンションです…」 ここはどこかと訊ねるれいかに、ひろきは、さっき言っていた面白い友人が住んでい…
「やめてください…人が見てます…」 「じゃあ…人が見てなければいいのかい…?」 道の上という不特定多数の人間が行き交う中でキスに及ぼうというひろきを、人が見ているのからと制するれいかに、ひろきは、人が見ていなければいいのかと問いかける。 「嫌がる…
「僕が何をしましたか…?言ってみてください…」 「そんな事言えません…」 自分が何をしたのか言ってみろというひろきに、れいかは、そんな事言えるわけがないじゃないかと俯く。 「何も知らない乙女ぶっても無駄ですよ…この間のパーティーで鎌田のご令息を袖…
「映画は…満足していただけましたか…?」 映画館を出て、駐車場に向かいながら、ひろきは、れいかに、映画には満足してもらえたかと問いかける。 「それどころじゃ…ありませんでしたわ…」 ひろきの映画は満足してもらえたかという問いに、れいかは、ひろきに…
「息を荒くしてますけど…どうかしましたか…?」 じんわりと与えられる刺激に、俯き、耐えるれいかに、ひろきは、息が荒くなっているけれど、どうかしたのかと声を掛ける。 その間も、ひろきは、れいかの乙女の丘へ刺激を忘れずに与えていた。 「だって…ひろ…
「あっ…何をするのですか…?」 れいかが映画に見入っていると、ひろきがれいかの太腿に手を乗せて来て、乗せてきた手でれいかの太腿を撫で始め、驚いたれいかは、ひろきに小さく抗議する。 「ちゃんと…前を見て…周りに気付かれるよ…」 小さく抗議するれいか…
ひろきに連れてこられるまま、映画館にやってきたれいかは、まず、映画館の規模に驚く。 街の大きな映画館ではなく、一見、ただのビルだと思ってしまいそうな映画館に、れいかは、こんな映画館で上映される映画とはどんな映画なのか興味を持たずにはいられな…
それから…数日後…この日は、ひろきとのデートの約束をした日曜日である。 れいかは、デートの支度をしながら、ひろきが迎えに来るのを待っていた。 「(どんなデートを演出してくれるのかしら…?)」 自分を必ず満足させると言っていたひろきの言葉に、れい…
「今度の日曜…僕とデートしましょう…」 「してくださいではなくて…しましょうなのね…?」 今度の日曜日にデートしようというひろきに、れいかはしてくださいではなく、しようなのかと問いかける。 「そうです…あなたはきっと了承する…」 れいかの問いかけに…
「自己紹介がまだでしたね…成瀬ひろきといいます…」 れいかに名を訪ねられたその男は、自己紹介がまだだったと呟き、自分の名を告げる。 「成瀬ひろきって…成瀬ホールディングスの若き当主ではありませんか…」 「名前を知っていただけてて…光栄です…」 ひろ…
九条れいかは、この日、父親の九条龍三が主催するパーティーに参加していた。 しかし、退屈でたまらなかった。 というのも、れいかと仲良くなりたいという自分と同年代くらいの参加者たちに辟易していた。 「みんな…同じ事しか言わない…みんな…九条龍三の娘…
ここのところ、暗め投稿ばかりしていたので、小説を再UPすることにしました。 タイトルは『下弦の月』です。 前に読んだ方もまだ読んでなかった方も楽しんでいただけたら幸いです。 ただ、変態チックのなので、読んで、頭痛・吐き気・めまいなどの体調の崩…
『白い闇』お楽しみいただけたでしょうか? 凌辱的描写が多すぎて変態だなって思われたと思います。 官能小説の難しさを実感した作品です。 本当に…官能小説って難しいですね… 目指せ!官能小説家なんですけど、きちんとした官能小説を書いたためしがない… …
「あっ…んっ…はぁっ…」 何度繰り返されたかわからない源太との交わりの中で、碧は、心が高まる交合がある事をさらに知っていく。 「碧さん…本当に…綺麗だ…」 全身を桜色に染めて、自分の拙い愛撫に、艶やかな声を漏らし続ける碧の耳元に、源太は、綺麗だと囁…
碧と雅彦の離婚成立から半年後… 「碧さん…希望の光の先はどうだい…?」 「眩しくて見えないくらいだわ…」 源太に、希望の光の先にある風景はどんな感じなのかと訊ねられた碧は、希望の光の先は、眩しくて見えないと答える。 「碧さん…いきなりですが…僕と結…