2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

女神の悪戯ー10

翌朝… 「パパ。ママ。起きて」 愛娘の佳奈美が疲れて起きない由紀夫と雅美を起こしに来た。夜の夫婦生活なんてわからない小学生の佳奈美は、由紀夫と雅美があの後、夜の営みをしていたなどと予想もできず、いつまでたっても起きてこない由紀夫と雅美を起こし…

女神の悪戯ー9

「ただいま」 雪菜との情事の名残りを残したまま、家路に着いた由紀夫は、夜遅いのに起きて待っていた雅美に帰宅を告げる。 「お帰りなさい。遅かったわね。お仕事ご苦労様」 残業だと思っている雅美は、由紀夫の仕事の労を労う言葉を由紀夫に投げかける。愛…

女神の悪戯ー8

「ただいま戻りました」 由紀夫との熱い情事の後、家に帰った雪菜は書斎で研究の文献を探していた夫の正幸に声を掛ける。 「お帰り。だいぶ遅かったね」 「えぇ…昔話に花が咲きすぎて…」 由紀夫との禁じられた情事を見抜かれないように細心の注意を払いなが…

女神の悪戯ー7

「あっ…うっ…んっ…はっ…んっ…」 由紀夫が雪菜の躰に唇を滑らせる度に、雪菜は甘くもあり官能的でもある声を漏らしながら、躰をのけ反らせる。色白の肌はすでに赤みを帯び、欲情によって躰が熱を持っている事は由紀夫にもわかるくらいだった。 「雪菜…嬉しい…

女神の悪戯ー6

シティホテルの一室…雪菜を連れてきた由紀夫は心なしか緊張していた。こんなに緊張するのは初体験以来だろう。雪菜もまた同じだった。 「引き返すなら今のうちだよ…?」 小さく震える雪菜の背中を抱き締めた由紀夫は、引き返すなら今のうちだと雪菜に問いか…

女神の悪戯ー5

「すまない…君の幸せを壊すつもりはないけど…今だけ…抱き締めさせてくれ…」 抱き締められた事に戸惑う雪菜に、由紀夫は雪菜の家庭を壊すつもりはないけれど、今だけでいいから雪菜の事を抱き締めさせて欲しいと呟く。今だけでいいなんて嘘…できるならこのま…

女神の悪戯ー4

「すっかり遅くなってしまったね…ご主人…心配してないかな…?」 昔話に花が咲き、時間を忘れてしまった事に、由紀夫はすっかり遅くなって雪菜の夫に迷惑を掛けていないかと雪菜を気遣う。 「大丈夫です…楽しんで来いって送り出されましたから…」 雪菜を気遣…

女神の悪戯ー3

「偶然ってあるんですね…ぶつかった相手があの生徒会長様だなんて…」 「そうだね」 偶然にもぶつかった相手が由紀夫だった事に驚く雪菜に、由紀夫はそうだねと笑い、雪菜を見る。本当に綺麗になったと。 「結婚したんだね。名字が違うから別人かと思ったよ」…

女神の悪戯ー2

「あの、お名前は…?」 あまりに初恋の相手に面影が似ている事が気になった由紀夫は、思わずその女性に名前を訊ねてしまった。 「久能です…久能雪菜です…」 『雪菜?!』 由紀夫に名前を訊ねられ、名前を名乗った女性の名前に、由紀夫は衝撃を受けずにはいら…

女神の悪戯ー1

時として、運命の女神は悪戯な恋を作る…許されざる恋という悪戯な恋を作る…ここに運命の女神が作った許されざる恋に落ちた男女がいる… 出逢いは夜の街…出逢った瞬間から二人は恋に落ちた…互いに家庭がありながらも恋に落ちた。 きっかけは些細なぶつかり合い…

女神の悪戯始まります

以前ブログに書いた由紀夫と雪菜の話をUPしたいと思います。 タイトルは女神の悪戯です。 小説らしい小説にはなってないかもしれませんが、もしよければお読みください。 濡れ場もそんなになく、恋愛小説とも言い難い内容ですが、読んでいただけたら幸いで…

甘すぎて…

いま、また、新しい小説を書いているのですが、セリフがくさいだの雰囲気が甘すぎるだのものすごいものになってます。 読み返すといやん!恥ずかしい!って感じです。 今回は目指せ官能小説ではなく、目指せハーレクインロマンスです。 読んだらわかると思い…

酔芙蓉あとがき

酔芙蓉いかがでしたか? かなみが籠の鳥になった経緯が知りたいという声があったので、数時間ほどで書き上げたのですが、うまく書けていたでしょうか? 書いてる当人は、初体験はあまりいいものではなかったので、純潔を捧げる表現がうまく書けてるか自信は…

酔芙蓉ー6

「本当に…かなみは…初めてだったのだな…」 シーツに残る赤い斑点を見た西田は、本当にかなみは処女だったのだなと布団の上に横たわるかなみに声を掛ける。 「すみません…気を使わせてしまって…」 「何を言う…嬉しいのだ…こんなわしに…こんな大切なものを…捧…

酔芙蓉ー5

「はい…だから…西田様…」 「わかってる…乱暴な事はしない…」 かなみがまだ純潔を保っていたことを知った西田は、かなみの純潔を奪える喜びを感じながら、かなみに、優しく抱くと囁きかけ、かなみの身体に唇を這わせていく。 「あっ…んっ…はっ…んっ…」 「かな…

酔芙蓉ー4

「西田…様…それは…西田様の籠の鳥になれという事ですか…?」 西田の言葉を聞いたかなみは、西田の籠の鳥になれという事かと問いかける。 「嫌なら…強制はしないが…わしの気持ちを知って欲しい…」 自分が切り出した言葉に戸惑いを見せるかなみに、西田は、自…

酔芙蓉ー3

それから…数か月…西田とかなみは、同伴やアフターを繰り返しながら、客とホステスの関係を続けてきた。 そんなある夜…この日、西田は店に行ったが、かなみが休みと聞いて、以前、アフターの帰りに送ってきたかなみの家の前にいた。 「なんか…ストーカーみた…

酔芙蓉-2

それから…数日後… 「彩乃さん。ご指名です」 「はい。わかりました」 黒服の声に、かなみは応えると、指名客がいるというテーブルに向かう。 「久しぶりだね。また来てしまったよ」 「ご指名ありがとうございます…西田…様…」 指名客とは西田で、かなみは、西…

酔芙蓉ー1

皆川わたると出会う数年前…綾瀬かなみは、カルチャースクールで日舞を教える傍ら、夜の街でホステスとして働いていた。 着物がとても似合うホステスがいるとその界隈ではかなみは有名だった。立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花という言葉を地でいってい…

おまけの話

花灯篭・月光花・雪月花でかなみがなぜ籠の鳥になったのかという疑問点があるというお言葉に、おまけの話として、かなみが籠の鳥になった経緯を書いてみました。 疑問の声を聴いて数時間で仕上げた話なので、いくつかまた突っ込みどころがあるでしょうが、そ…

雪月花あとがき

雪月花いかがでしたか? わたるとかなみの物語は一応完結です。 ラストがあまりよろしくないと思いますが、花がポイントの作品なので、あんな感じにしました。 あと、私は女なのですが、ラストの交わりはこんな感じになるはずだと想像しながら動いてみて決め…

雪月花ー23

「イッたみたいですね…嬉しいです…」 小さな絶頂に達し、胸で息をするかなみに、わたるは、自分の拙い愛撫で達してくれて嬉しいと囁きかけ、かなみに深く口付ける。 「わたるさんが…欲しい…です…」 小さな絶頂の余韻を身体に残しながら、かなみは、自分を見…

雪月花ー22

「かなみさん…」 着ていた着物を脱ぎ、脱いだ着物で胸を隠すかなみに近寄ったわたるは、かなみに深く口付けると、かなみが胸を隠していた着物を取り払い、一糸纏わぬ姿となったかなみの身体を布団の上に横たわらせ、再び深く口付け、かなみの白く澄んだ肌に…

雪月花ー21

「私も…最初に知っておいてもらいたいのは…わたるさんが大好きでたまらないことです…」 「はい…覚えておきます…」 最初に知っておいてもらいたいのはわたるが大好きでたまらないことだと呟いたかなみに、わたるは、嬉しそうに頷き、ちゃんと覚えておくと呟く…

雪月花ー20

「この家は…亡くなった両親が残してくれた家です…」 わたるの問いに、かなみは、この家は、数年前に相次いで亡くなった両親が残してくれた家だと答える。 「かなみさん…あなたは…一体…」 かなみの答えに、わたるは、こんな大きな家を残してもらえるくらいの…

雪月花-19

かなみの家へと急いでやってきたわたるは、かなみの家の呼び鈴を鳴らす。しかし、かなみは出てこなかった。 「(もう…引っ越したのかな…?)」 かなみが一人で保つには大きすぎる家の前で、わたるは、西田が社長を解任されたせいで、かなみを囲えなくなって…

雪月花-18

数日後…出勤してきたわたるは、ざわつく人だかりを目にする。 「(左遷の内示が出たか…)」 自分は社長に歯向かった身だから、左遷は覚悟していたと思いながら、わたるは、ざわつく人だかりに近付く。 「わたる。大変大変」 「わかってるよ」 わたるを見つけ…

雪月花ー17

「んっ…うっ…」 「気がつきましたか…?」 少し唸って目を覚ましたかなみに、わたるは、気がついたかと声を掛け、かなみを抱き寄せる。 「西田は…?」 「帰られました…」 西田はどこに行ったのかと訊ねてきたかなみに、わたるは、西田は帰ったと答える。 「か…

雪月花ー16

「かなみさん…いきますよ…いいですね…?」 「はい…」 かなみの秘丘から顔を上げたわたるは、かなみに、いまから一つになるけれどいいかと訊ね、かなみもそれに頷く。 その返事を聞いたわたるは、かなみの秘丘に自分の分身をあてがうと、かなみの中へと突き進…

雪月花ー15

「だったら、抱いてみろ。どうせ、口だけだろ」 わたるの挑戦ともいえる呟きに、西田はそれが本当なら、いまここでかなみを抱いてみろと告げる。 「いいですよ…あなたが…それを…直視できるなら…」 西田の挑戦とも取れる言葉に、わたるは、西田が自分のように…