2015-10-21から1日間の記事一覧

白い闇ー21

「根本…さん…」 「碧で構わないわ…」 滝に打たれる自分を他人行儀で呼ぶ源太に、碧は、碧と呼んでくれても構わないと答える。 「じゃあ…碧…さん…どうして…滝に打たれてるの…?」 「さっきも言ったじゃない…濡れたい気分だって…」 たどたどしく碧の名を呼びな…

白い闇ー20

この町に引っ越して来て初めての日曜日。 源太は、初めて碧と出会った滝へと足を運んでいた。 幻を見たかのように美しかった碧…儚げで触れる事もできない程に美しかった碧…もう一度この滝で会えたならと思って来たけれど、滝に碧の姿はなく、源太は嘆息を吐…

白い闇-19

人里離れた邸宅から何とか帰り着いた源太は、心配していたと駆け寄る母親の横をすり抜け、自分の部屋に籠り、迷い込んだ時に聞こえてきた碧の声に似た艶やかさを含んだ嘆願の声に、思いを馳せる。 「(あの声…って…あれだよな…)」 源太とて何も知らないわけ…

白い闇ー18

「夜分遅くに…すみません…」 その夜、源太は道に迷い、微かな灯りを頼りに人里離れた邸宅に辿り着いていた。 そこの住人が誰とも知らずに、邸宅の扉を叩く。 「碧…ここで待ってろ…」 邸宅の中に届く源太に似た声に、身を固くする碧に、雅彦は、この部屋で待…

白い闇ー17

「碧…俺は…碧の何なんだい…?」 碧を甚振りながら、雅彦は、碧に、碧にとって残酷な質問を投げ掛ける。 「私の…ただひとりの人…です…」 雅彦から投げ掛けられた残酷な質問に、碧は、雅彦は自分にとって唯一の人間だと答える。 「まだ…夫だとは…言わないんだ…

白い闇ー16

「あっ…やっ…だめっ…」 今夜も始まった凌辱の時間…碧は襲い来る悦楽の波と闘い続ける。 「我慢しないで…声を出せ」 悦楽の波と闘う碧を嘲笑うように、雅彦は、ククッと冷たく笑うと、碧に我慢せずに声を出すようにと囁きかける。 「我慢…なんて…して…ない…」…

白い闇ー15

「碧…あの少年…ナイトになれるのかな…?」 まだ羞恥に震える碧に、雅彦は、碧を冷たく見下ろしながら、源太を自分から救ってくれるナイトだと思ったりなどしていないかと冷たく問いかける。 「思って…なんか…いません…」 雅彦の冷たい問いかけに、自分の心の…

白い闇ー14

「あっ…やっ…」 「まだだ…碧…お前が…俺の…人形だって…思い知るまで…やめてなどやらない…」 スカートを捲り上げられ、下半身に雅彦の分身を受け入れながらも、許しを乞い続ける碧に、雅彦は冷たく笑いながら、碧が自分の人形だと思い知るまでやめてなどやらな…

白い闇-13

「え…?なんだって…?」 「だから…根本碧は昼休みになると姿を消すんだよ」 碧が昼休みになると姿を消すという事実に、驚愕する源太に、浜本は、追い打ちを掛けるように、碧が昼休みになると姿を消すのだと再度告げる。 「どこに消えるの?」 「さぁ…それが…

白い闇ー12

碧が地獄のような時を過ごしていると知らない源太は、碧と同じ高校に通えた喜びに浸っていた。 だが、碧の陰のある姿や表情が気にもなっていた。 どこか、秘密を抱えているようにも見える碧の姿や表情が気にもなっていた。 「よぉ!転校生」 碧の陰がある姿…

白い闇ー11

「あっ…いやっ…もう…やめて…」 昼休みの校舎には似つかわしくない声が響き渡る。 ここは、生物準備室。生徒たちがいる校舎とは離れた裏手にあり、生物教師の根本雅彦は、昼休みに碧を呼びつけて、碧を甚振っていた。 碧の秘部は、これでもかというくらいに蜜…