白い闇-13

「え…?なんだって…?」


「だから…根本碧は昼休みになると姿を消すんだよ」


 碧が昼休みになると姿を消すという事実に、驚愕する源太に、浜本は、追い打ちを掛けるように、碧が昼休みになると姿を消すのだと再度告げる。


「どこに消えるの?」


「さぁ…それがわからないんだな…根本先生との仲も謎だし…」


 碧は昼休みになるとどこに消えるのかという源太の問いに、浜本は、さぁと首を傾げ、生物教師の雅彦との仲も謎なのだと答える。


「一緒に住んでるらしいって事は聞いてるんだけど…本当に遠縁なのかは謎なんだ…」


 碧の素顔を知り始め、驚愕する源太に、浜本は、碧が雅彦と一緒に住んでいるらしいとは聞いているが、本当に遠縁の仲なのかは謎なのだと告げる。


「根本先生って…いつもどこにいるの?」


「あぁ…たぶん…生物準備室だと思うよ…」


 雅彦がいつもどこにいるのかと源太に問いかけられた浜本は、たぶん生物準備室に居るはずだと答える。


「生物準備室って…どこにある?」


「ここからかなり離れたところにあるよ」


 源太に生物準備室はどこにあるのかと訊ねられた浜本は、生物準備室ならこの校舎からかなり離れた場所にあると答える。


「(根本さん…)」


 なぜだかわからないが、碧がそこに居ると思った源太は、浜本に教えられた生物準備室へと急ぐ。


恋を知り始めた少年にはまだ酷すぎる現実が待ち受けているとも知らずに、源太は生物準備室へと急いだ。