砂漠の薔薇ー21

「もし…私が…そなたを献上させなければ…そなたの肌には容赦なく鞭が振るわれていたぞ…」


 自分が奴隷として売られるために囚われたのだと知り、震える凛子に、アスランは、奴隷になった娘がどんな扱いを受けるものなのか告げる。


「脅すつもりはないが…そなたを払い下げる事だって…私にはできる…そうしたら…そなたは…間違いなく奴隷として扱われる…私の扱いが可愛いものだったと思えるくらいに…」


 自分の立場を掴みかけてきた凛子に、アスランは、自分には凛子を払い下げる事だってできるのだけれど、そうしたら確実に凛子は奴隷として扱われるのだと告げる。


「だから…あなたを受け入れろと…?」


「そうだ…私は…そなたに…恋をした…だから…」


 奴隷になりたくないなら、アスランを受け入れろというのかと問いかける凛子に、アスランは、そうだと答え、自分は凛子に恋をしたのだと告げる。


「リンコ…私を…受け入れるのだ…そなたには…それしか道はない…」


 アスランを受け入れるしかない現実を受け止められない凛子に、アスランは、自分を受け入れるしか選択肢がないことを告げ、凛子をベッドに押し倒す。


「リンコ…私の想いを受け入れ…私からの贈り物を受け取ってくれ…」


「それは…できません…私には…婚約者がいるのです…」 


 自分の想いを受け入れ、贈り物を受け取ってほしいというアスランに、凛子は、自分には婚約者がいるのだから、アスランの気持ちは受け入れられないと答える。


「婚約者など忘れてしまえ…私を受け入れろ…リンコ…」


 婚約者がいるからとアスランの気持ちに応えられないという凛子に、アスランは、婚約者など忘れて自分を受け入れるのだと囁き続ける。


「リンコ…愛しているんだ…私は…そなたを…」


 自分を受け入れようとしない凛子に、アスランは愛しているのだと告げる。