2015-05-25から1日間の記事一覧

砂漠の薔薇ー40

「アスラン様…私は…この子が…男子でも…この子に愛情を注ぎます…」 アスランから告げられたこの国の現実に、凛子は、震えながらも、アスランに、もし生まれてくる子が男子であっても、愛情を込めて育てると告げる。 「リンコ…掟の前では…無力な私を許してくれ…

砂漠の薔薇ー39

「あっ…んっ…アスラン…様…もう…だめっ…」 アスランの律動を感じ、高ぶりに高ぶった凛子は、アスランに絶頂を知らせる。 「いいぞ…達しても…私も…限界だ…」 絶頂に達し、自身を締め付けてくる凛子を感じたアスランは、凛子に達してもいいと囁くと、少しだけ律…

砂漠の薔薇ー38

「しかし…リンコに…私の子が…」 凛子が自分の子を孕んだ事実に、アスランは、喜びを隠しきれなかった。 「アスラン様…無体な真似は…」 「わかっておる…優しくする…」 大事な時期だから激しく抱かないで欲しいという凛子に、アスランは、わかっていると笑い、…

砂漠の薔薇ー37

「リンコ…?それは…どういう意味だ…?」 もしもうすでにアスランの子を孕んでいたとしたらどうするのかと、意味深に笑う凛子に、アスランは、凛子の真意が読み取れないとばかりに凛子を見る。 「言葉をそのまま受け取ればいいのです…決まりには反しているか…

砂漠の薔薇ー36

そして…夜になった… 綺麗に身を清め、アスランが来るのを待つ凛子は、アスランに告げねばならない事実に、頬が綻んでいくのがわかった。 初夜をやり直すにあたり、医師に診てもらった際にわかった事実に、凛子の頬が自然と綻んでいく。 「リンコ…」 ハレムに…

砂漠の薔薇ー35

「リンコ…私が間違っていた…もう…そなたを…手放したりなどしない…」 凛子からの口付けに、アスランは、一度でも凛子を手放そうとした自分が間違っていた、もう二度と凛子を手放したりはしないと、凛子に囁き、凛子に深く口付ける。 「アスラン様…私の身も心…

砂漠の薔薇ー34

そして…出航の日…凛子は、港にアスランの姿を探していた。 しかし、アスランの姿はおろか、見送りの人間もまばらで、凛子は、本当にアスランに見捨てられたような気がしてならなかった。 「凛子嬢…そろそろ…船に…」 凛子の気持ちを知ってか、弘樹は、凛子に…

砂漠の薔薇ー33

「このまま…お帰りください…あなた方が探している凛子は…この国にはいないのです…」 弘樹の叫びに、凛子は、弘樹たちが探している凛子はこの国にはいないのだから、このまま帰るようにと告げる。 「リンコ…そなたは…この者たちと帰るのだ…」 凛子の姿を見て…

砂漠の薔薇ー32

「ハレムで暮らしているという事の意味が…そなたたちにはわかっているのか…?」 家臣の漏らした一言に、アスランは軽く舌打ちした後、弘樹と伊集院伯爵に、凛子が王宮のハレムで暮らしている意味がわかるのかと問いかける。 そのアスランの言葉に、弘樹と伊…

砂漠の薔薇ー31

それから…数週間後…アスランは、日本から来たという使者を目の前にしていた。 「日本からの使者が…我が国に何の用だ…?」 一国の王への礼儀を欠かさぬ態度の使者に、アスランは、外交を一切していない日本の使者がこの国に何の用があるのかと問いかける。 「…