砂漠の薔薇-17

「うぅーっ」


 アスランの分身が押し込まれ、中を大きくかき混ぜられた瞬間、凛子の口から悲鳴とも喘ぎともいえない声が上がる。


その後、穿たれる度に悲鳴とも喘ぎともつかないくぐもった声がアスランの耳に届く。


「リンコ…私のものなったと…認めろ…」


 凛子の中に楔を打ち込みながら、アスランは、凛子に、自分のものになった事を認めるのだと囁き続ける。


 アスランの声と楔は、徐々に凛子の心身を追い詰め、凛子は、それに屈してはいけないと自分に言い聞かせ続ける。


しかし、どんなに拒否しようと、開発されてしまった快感のツボを責められれば、凛子も、快楽の泉へと堕ちていく。


「んんっ…んんっ…んぅぅ…んんっ…」


「っ…」


 やがて、訪れた解放の時間…アスランは、身じろぎせず、呆然とする凛子にベッドの掛け布を掛けてやると、凛子にそっと触れるだけの口付けをして、凛子の黒髪を撫で続ける。


 今夜も凛子は自分に屈しなかった。


高価な絹も宝石もいらないと言った凛子の心が手に入る方法をアスランは知らない。


ただ、凛子が壊れるまで抱き続けるしかできないのだ。


凛子が自分のものだと言ってくれるその日が来るまで、凛子を抱くしかアスランにはできなかった。


傷つけるつもりはないのに、心が手に入らないと思うと、手に入らないなら壊してしまえと心の中の声がアスランに囁きかける。


 初めての恋に戸惑うアスランは、虚ろな瞳で天を仰ぐ凛子を見つめながら、どうして凛子は自分の想いを受け入れてくれないのかと戸惑い続ける。