砂漠の薔薇ー10

「あぁっ…やっ…んっ…はぅ…んっ…」


「これだけの事で…いい声で啼くのだな…」


 自分の巧みな愛撫に陥落したような凛子の嬌声に、アスランは、満足げに笑いながら、さらに凛子を追い立てるように、凛子の秘境への愛撫を続ける。


 アスランは優しく、それ故に残酷に凛子の心身を追い詰める。


 手首に食い込むリネンの紐の痛みだけが凛子の精神を保っていた。


その痛みがなければ、もっとアスランを喜ばせる声を上げてしまうに違いないと、凛子は心のどこかで理解していた。


 やがて、アスランは、凛子の秘境から顔を上げると、幾度となく迎えた絶頂に震える凛子の足を折り上げ、痛いくらいに張りつめた自身を凛子の秘境に摺り寄せる。


「もう…挿れても…痛くないはずだぞ…私も限界だ…」


 アスランは、凛子の秘境に自身を摺り寄せながら、もう挿入されても痛みを感じないはずだと囁きかける。


その囁きに、凛子の本能が悲鳴を上げる。


「いやっ…おねっ…がいっ…ゆるっ…してっ…」


「だめ…だ…」


 最後の許しを乞う凛子に、アスランは、その許しを乞う声を無視するように、自身を凛子の中へと埋めていく。


「あ…や…ん…」


 痛みはないが圧迫感が凛子の感覚を支配する。


最後の抵抗とばかりに戒められた手首に力を入れる。


すると、弱くはないリネンの紐が切れそうなくらいにしなりを上げる。


それを見たアスランは、ゆっくり穿っていた楔を一気に凛子の中に押し込む。