アスランのその言葉に、周囲はどよめき、凛子は、身体が固くなっていくのを感じた。
「サルタンのお心のままに」
「この娘をハレムに連れて行け…」
周囲のざわめきが収まらない中、アスランは、凛子を自分の女人たちが暮らすハレムへと連れて行くよう告げる。
「えっ…?いやっ…離して…」
いきなり両腕を掴まれ、事態が飲み込めた凛子は、いまさらながら抵抗を始める。
「抵抗する姿も…なかなかいい…今夜が…楽しみだ…」
まだ生娘とわかる凛子の行動に、アスランは、今夜自分が凛子を征服するのだという喜びを隠すことなく、ハレムへと連れて行かれる凛子の姿を眺める。
「エルコン…あの娘は…東洋のどこの娘だ…?」
「おそらく…ジパングの娘かと…」
「ジパングの娘か…実に…興味深い…」
「あの様子では…かなり貞淑な娘と見た…」
「ジパングの娘は…謎が多いとされています…」