2015-01-24から1日間の記事一覧

砂漠の薔薇ー12

夜明けが近い…意識があるのか、ないのか、わからないような瞳でシーツの波を眺める凛子を見ながら、アスランは、満足げとはいえない表情を浮かべていた。 サルタンの自分に求められれば、みな身体を開くと思っていた。 女性に拒否された事がなかったアスラン…

砂漠の薔薇ー11

「く…ぅ…はっ…」 凛子の苦しげな呼吸が、アスランに一瞬だけ罪悪感を覚えさせる。 しかし、凛子を征服するという喜びの前では無意味なものとなった。 苦しめたいわけではない…寧ろ…好さを与えたいとアスランは思っていた。 だから、性急に動くことなく、凛子…

砂漠の薔薇ー10

「あぁっ…やっ…んっ…はぅ…んっ…」 「これだけの事で…いい声で啼くのだな…」 自分の巧みな愛撫に陥落したような凛子の嬌声に、アスランは、満足げに笑いながら、さらに凛子を追い立てるように、凛子の秘境への愛撫を続ける。 アスランは優しく、それ故に残酷…

砂漠の薔薇ー9

「あっ…やっ…許して…」 惑乱の最中にありながら、凛子の目には涙が浮かび、涙ながらに、凛子は、アスランに許しを乞い続ける。 しかし、アスランがやめるはずもなく、その凛子の姿に、愛しさと嗜虐心が湧いてきているのを感じたアスランは、凛子の足を掴むと…

砂漠の薔薇ー8

バタバタと動かしていた足も簡単に抑え込まれ、それでも恐怖で暴れれば、戒められた両手首にリネンの紐が食い込む。 完全に動きを封じられ、凛子が身に纏っている申し訳程度な服がアスランによって脱がされるのは時間の問題だった。 「ジパングの娘は…かなり…

砂漠の薔薇ー7

「やっ…来ないで…」 アスランに間合いを詰められ、凛子は、貞操の危機に震えながら、なんとか貞操を守ろうとアスランからの逃げ道を探す。 「逃げても無駄だ…そなたは…私のものになるのだ…」 「いやです…」 凛子との間合いを詰め、凛子の腕を掴み、今夜、凛…

砂漠の薔薇ー6

「いやっ…ここから出して」 ハレムと思われる場所に連れ来られ、そのハレムの一室に押し込められた凛子は、必死に固く閉ざされた扉をたたく。 しかし、扉は開かれることはなかった。 「私…どうなってしまうの…?」 凛子は、自分の行く末に不安を感じずにはい…

砂漠の薔薇ー5

アスランのその言葉に、周囲はどよめき、凛子は、身体が固くなっていくのを感じた。 「サルタンのお心のままに」 周囲がざわつく中、エルコンは、アスランに、アスランの望むままにと答える。 「この娘をハレムに連れて行け…」 周囲のざわめきが収まらない中…

砂漠の薔薇ー4

やがて王宮に着き、凛子は、海賊の長と共に、謁見の間と思われる部屋で、サルタンが現れるのを待つ。 侍従長が、謁見の間にサルタンが現れたのを告げ、周りが深く傅くのに倣って、凛子も深く傅く。 「エルコン…今日は…やけに…珍しい娘を連れているな…」 「は…

砂漠の薔薇ー3

それからどれだけの時間が絶ったのだろう…凛子は、海賊たちに何をされるかわからない恐怖と闘っていた。 人質とはいえ、貞操を奪われるかもしれない可能性はあるわけで、こんな事を婚約者の弘樹が知ったら、即婚約を解消されてしまう。 しかし、父が言ってい…

砂漠の薔薇ー2

凛子たちが乗る船が、海賊が出没する海域に入った頃、船の中が慌ただしくなる。 「お父様」 「どうやら海賊に出くわしてしまったらしい」 船の中の異様な慌ただしさに、何かあったのかと訊ねる凛子に、伊集院伯爵は、この船が海賊に出くわしてしまったらしい…

砂漠の薔薇ー1

時は明治…華族の伯爵令嬢の凛子は、父の伊集院伯爵に付き添い、欧州へと向かう船に乗っていた。 外交官の父の手助けをするためであるが、凛子は、初めての外国に胸を馳せていた。 病身の母に代わり、父を助けるために、語学の勉強もしたし、礼儀作法も学んだ…

砂漠の薔薇始まります

新作のお知らせです。 今回はアラビアンナイト的な話です。 タイトルは砂漠の薔薇です。 時代背景・貞操観念・史実とはかなりの相違がありますし、一部凌辱的描写があるので、苦手な人はご注意を。 セリフが若干大奥恋絵巻と似てますが、大奥恋絵巻のアラビ…