2014-12-30から1日間の記事一覧

純白の恋人ー5

「じゃあ、今度の日曜日の夜、迎えに来るからね」 「はい…」 今度の日曜日の夜に迎えに来ると言い残し、帰っていく紫苑を見送ったあやかは、自分はとんでもない相手に目を付けられたものだと思っていた。断るに断れなくなった事態に、あやかは戸惑うしかなか…

純白の恋人ー4

「着いた。さぁ、行こうか?」 紫苑とあやかが乗ったリムジンは、とある店の前に止まり、紫苑はあやかに着いたから行こうかと声を掛け、あやかの手を取って店の中へと入っていく。 店の中はさすが紫苑が知っているだけの店だけあって、どれも素晴らしいドレ…

純白の恋人-3

紫苑と出会ったパーティーから数日後…あやかはいつも通りの生活をしていた。朝起きて、満員電車に揺られて、会社に通い、会社での業務をこなす。しかし、その日の夕方は少し違っていた。 「やぁ…白岡あやかさん」 「あ…あなたは…」 目の前に止まったリムジン…

純白の恋人ー2

「あやか。すごい。紫苑様と仲良くなれて」 パーティーの帰り道、あやかをパーティーに連れてきた森村みはるは、あやかに、あの紫苑と仲良くなれてすごいと声を掛ける。 みはるは、御影財閥ほどの家柄ではないが、れっきとした森村財閥の令嬢で、あやかとは…

純白の恋人-1

白岡あやかは、とあるパーティーに参加していた。そのパーティーのゲストの一人に目を奪われた。 「(御影紫苑さん…素敵な方だけど…)」 あやかは、紫苑に心を奪われはしたが、自分とは別世界の人間だから交わる事はないだろうと思っていた。なぜなら、紫苑…

新作のお知らせ

怒涛の新作発表です。 以前記事で書いた目指せ!ハーレクインロマンスの小説です。 タイトルは、純白の恋人です。 目指せ!ハーレクインロマンスのつもりですが、ハーレクインロマンスをあまり読んだことがありませんので、これのどこがハーレクインロマンス…

女神の悪戯あとがき

女神の悪戯、いかがでしたか? この作品は花灯篭の前に書いた作品で、恋愛小説なのか官能小説なのかわからない極めて中途半端な作品だったと思います。 表現も少し間違っていたりしましたが、UPしていて楽しかったです。 たくさんの人に読んでいただけて、…

女神の悪戯ー21

「きて…由紀夫さん…」 果てしなく続きそうな愛撫に、雪菜は、愛撫だけでは物足りないとばかりに、由紀夫の首に手を回すと、由紀夫が欲しいと呟く。今までの逢瀬で、雪菜から由紀夫を求める事はなかった。雪菜自身、自分から求めるのは初めてだった。しかし、…

女神の悪戯ー20

雪菜に覆いかぶさった由紀夫は、雪菜の躰の線を辿るように首筋から順に唇を這わせ、雪菜はその愛撫に、甘い声を漏らし続ける。 「もう…俺を刻み付けても…いいんだね…?雪菜…」 雪菜の首筋に唇を這わせながら、由紀夫は雪菜の身体に自分の痕跡を残しても構わ…

女神の悪戯ー19

三度目の逢瀬…しかし、今回の逢瀬は前の二回とは違う。互いに互いの家庭や職場を捨てる覚悟を決めた逢瀬。 「本当に…いいのかい…?」 全てを捨てて自分を選んで欲しいと言ったものの、本当にいいのかわからなくなった由紀夫は、雪菜に本当に全てを捨てて自分…

女神の悪戯ー18

「もう要件がないなら切りますよ?」 これ以上由紀夫と話をしていたら、逢いたいと言いそうになると思った雪菜は、要件がもうないなら電話を切ると由紀夫に告げる。 「待って。切らないでくれ。本当の要件を言うよ…逢いたい…ほんの僅かな時間でもいい…雪菜に…

女神の悪戯ー17

それから一か月後…由紀夫は佳奈美の通っている小学校の父兄参観日に参加する事になった。佳奈美の通っている小学校。それは雪菜が勤めている小学校でもある。まして、雪菜は佳奈美の担任。いやが応でも顔を合わせることになる。 「先生。さようなら」 父兄参…

女神の悪戯ー16

「一緒に居たのは認めるが、誤解なんだ」 一緒に居るところを見た保護者が居る以上隠し立てはできないと思った由紀夫は、雪菜と一緒に居た事は認めるが、誤解で、雪菜は高校時代の後輩で、ただそれだけの事なのだと言い続ける。 「それって…初恋の人じゃない…