「着いた。さぁ、行こうか?」
紫苑とあやかが乗ったリムジンは、とある店の前に止まり、紫苑はあやかに着いたから行こうかと声を掛け、あやかの手を取って店の中へと入っていく。
店の中はさすが紫苑が知っているだけの店だけあって、どれも素晴らしいドレスが並んでいた。
「すまない。彼女に合うドレス一式を見立ててくれないか?」
「はい。かしこまりました。御影様」
あやかに似合うドレス一式を見立てて欲しいと紫苑は店員に声を掛け、店員も、わかりましたと紫苑に頭を下げ、あやかを試着室へと連れて行く。
「えっ?あの、御影さん」
「ここで待っているよ。とても素敵な姿になった君を」
店員に手を引かれたあやかは、こんな事困るとばかりに紫苑を見るが、紫苑はここで見違えるように変わったあやかを見られるのを待っているよとあやかに笑いかける。
数十分後…ドレス一式に身を包み、紫苑のもとに現れたあやかは、恥ずかしげに紫苑を見る。
「よく似合ってるよ。やっぱり僕の思った通りに魅力的だ」
淡いピンクのドレスとそれに合う靴などに身を包んだあやかを見た紫苑は、あやかによく似合ってると声を掛けた後、やはり自分が思った通りに魅力的だと感嘆する。
「これで…君は…今度のパーティーの主役に間違いない」
「そんな…御影さん…褒めすぎです…」
これであやかは今度のパーティーの主役に間違いないと声を掛けてきた紫苑に、あやかは、そんな事はない、褒めすぎだと紫苑に呟く。
「決してお世辞じゃないよ。君はそれだけ魅力的なのだから」
褒められて少し恥ずかしげにするあやかに、紫苑は、決してお世辞ではなく、あやかはすごく魅力的なのだと笑いかける。
「こんな事…していただくのは…」
「気にしなくてもいいよ。僕がそうしたいのだから」
こんな高価なドレス一式を買ってもらうのは悪いと呟くあやかに、紫苑は、自分がそうしたいのだから気にしなくてもいいと笑いかける。
「そうだな…あとは…当日に…その髪をきれいにセットしてもらうだけだな…」
「それくらいは…わかります…」
あとは、あやかの髪を綺麗にセットしてもらうだけだと呟いた紫苑に、あやかは、ドレスに合う髪形くらいはしなければならないくらいわかっていると呟く。
「今度のパーティーが楽しみだな…君の姿にため息をつく男性陣が目に見えるようだ…」
あやかを家まで送りながら、紫苑は、今度のパーティーであやかを見た男性陣がため息をつく姿が目に見えるようだと呟く。