2014-12-16から1日間の記事一覧

花灯篭ー5

いいえ…あなたは…僕よりも洗練された目を持っている…」 買い被らないで欲しいと呟いたかなみに、わたるは謙遜しても洗練された目はすぐにわかると声を掛ける。 「ファッションに詳しいデザイナーさんに褒めてもらえて光栄です…」 「いいえ…和装の事に関して…

花灯篭ー4

運命の再会は程なくして訪れた。ある五月の午後、わたるは、あの茶会の日に、かなみに着物を見せて欲しいと頼み込み、それを了承してくれたかなみの家を訪ねることになった。桜の花びらが風に舞うのを見越したように、桜を模した色留袖で茶会に参加していた…

花灯篭ー3

その日の茶会は何事もなく終わり、わたるは茶会の作法はわからないままだったが、大きな失態を犯すことなく終えられてほっとしていた。 「あの…」 わたるは、簡単な作法を教えてくれたかなみに礼を言おうとかなみに近寄る。 「はい…あぁ…皆川さん…初めての茶…

花灯篭ー2

「あの…気に障ったらごめんなさい…日本の方ですよね…?」 「はい…日本生まれの日本育ちの両親も生粋の日本人の生粋の日本人です…」 かなみにハーフと間違えられたわたるは、かなみに目鼻立ちや長身なせいでよくハーフに間違えられるが、生まれも育ちも両親も…

花灯篭ー1

恋はするものではなく、落ちるものなのだ。 和服の似合う儚げな女性を一目見た皆川わたるは、そう感じていた。 なんとか名前を知りたい。どんな名前だろうとわたるは思いを巡らせていた。 その女性もまた、わたるを一目見て全身が雷に打たれたような感覚に陥…

小説ここにUP

小説を書いたと言いましたが、自画自賛ですが、このまま埋もれさせるにはもったいないと思い、ここにUPすることにしました。 縦書きで書いているので、もしかしたら、読みにくいかもしれません。 タイトルは花灯篭です。 30ページの短編小説ですから、一気…

完全徹夜

こんにちは。 徹夜しました。 理由は簡単。小説書いていたから。 キャラが生み出せないと悩んでおりましたが、通院時に携帯のメール画面を使って書いたら、出てくる出てくる。 んで帰って来てから、パソコンに向かったら進む進むで、寝食忘れ、気がついたら…