雪月花ー22

「かなみさん…」


 着ていた着物を脱ぎ、脱いだ着物で胸を隠すかなみに近寄ったわたるは、かなみに深く口付けると、かなみが胸を隠していた着物を取り払い、一糸纏わぬ姿となったかなみの身体を布団の上に横たわらせ、再び深く口付け、かなみの白く澄んだ肌に唇を落としていく。


「わたる…さん…あぁっ…」


 身体にわたるの唇が落ちた瞬間、かなみは、甘く息を吐き、身体を跳ね上げさせる。かなみの雪のように白い肌は、早くも赤みがかり、わたるとの甘美な時間の始まりに、身体を喜びに打ち震わせる。


「ここも…ここも…そして…ここも…全部…僕の物になるのですね…?」


 わたるは、かなみの身体に唇を這わせながら、もうかなみは自分だけのかなみになったのかと問いかけるように囁きかける。


「私の…心は…すでに…わたる…さん…の…もの…です…」


 わたるの問いに、かなみは、口を開けば漏れる甘い吐息に邪魔されながら、わたるに、自分の心はすでにわたるのものだと呟く。


「嬉しいです…でも…もう…ほかの人の腕の中で…啼かないでくださいね…?」


 かなみの心はすでにわたるのものだという呟きに、わたるは、嬉しいと呟いた後、もう自分以外の人の腕の中で啼かないで欲しいとお願いするように囁きかける。


 わたるの唇は、下へと下がっていき、ついに、かなみの蜜を含み始めた秘丘へと辿り着く。


「わたる…さん…あっ…んっ…だめっ…そこっ…はっ…」


「大丈夫ですから…慣れてください…」


 わたるは、秘丘への愛撫に慣れてくれないかなみに、大丈夫だからと声を掛け、かなみの乳房を両手でまさぐりながら、秘丘への愛撫を始める。


 舌で花弁をかき分け、蜜に塗れはじめた花弁に吸い付き、すでに固く膨らんだ陰核を舌で撫で、かなみの陰核を吸い取るように吸い上げ、舌で陰核を転がすように愛撫する。


「あっ…んっ…やっ…んっ…はっ…あっ…んっ」


 わたるから与えられる絶え間ない刺激に、かなみは、人差し指を噛み、首を横に振り、身体を仰け反らせながら、押し寄せる悦楽の波に飲み込まれぬように、刺激に耐え続ける。


しかし、どんなに指を噛んでも甘い吐息が漏れてしまう。


「我慢しないで…僕に…全てを…委ねてください…」


 甘く息を吐きながら、与えられる刺激に耐え続けるかなみに、わたるは、自分が会える刺激に身を任せるよう囁きかけ、さらにかなみを追い込むように秘丘への愛撫を続ける。


「わたっ…るっ…さっ…んっ…いくっ…いっ…ちゃっ…うっ…」


「いいですよ…イってください…」


 小さな絶頂を知らせてきたかなみに、わたるは、達してもいいと囁くと、かなみの秘丘への愛撫の手をさらに強め、かなみを小さな絶頂へと導いていく。


 日差しが漏れこむ昼下がりの部屋に、小さな絶頂に達するかなみの声が響き渡る。