その後、意識を取り戻したまりを蒼は貪り続け、まりを解放したのは、夜明け近くの事だった。
「まり様…そろそろ…お目覚めにならないと…」
「うぅ…んっ…」
枕元で聞こえた小梅の声に、まりは、少しうめいて身体を起こす。
「小梅さん…私…身体が…持たない…」
小梅に打ち解けてきたまりは、小梅に、こうも毎晩朝方まで求められると身体が持たないと呟く。
「だから…食べて…精を付けていただかないと…蒼様は…不死身ですから…」
まりの弱音とも取れる呟きに、小梅は、だからこそ食事をきちんと取って、精を付けなくてはいけないのだと笑いかける。
「不死身の人と寿命がある人じゃ…体力も違うのですね…」
小梅の言葉に、まりは、不死身の蒼と寿命がある自分とでは体力が違うのだなと呟く。
「蒼様は…まり様を気遣っていらしているのですよ…これでも…」
「これでもって…」
蒼がまりを気遣っているという小梅の言葉に、まりは信じられないとばかりに小梅を見る。
「前の伴侶様は…一晩で力尽きてしまわれました…」
「一晩?」
蒼の前の伴侶は、一晩で力尽きたという小梅の言葉に、まりは、前の伴侶が一晩で力尽きる程に蒼の精力の強さにただ驚く。
「だからこそ…生まれ持った魔力の強い方を求めていらっしゃるのです…」
小梅は、だからこそのまりなのだと、まりに告げる。