「綺麗な…星空…」
丑三つ時に目を覚ました凛子は、アスランを起こさないようにベッドから降りると、窓辺に立ち、降っているような星空を眺める。
それが、強制的に与えられた快楽によるものなのか、別の感情によるものなのかわからないけれど、アスランを受け入れようと思った事は確かだった。
「リンコ…起きていたのか…?」
目を覚まし、ベッドに凛子がいないのを寂しく思ったアスランは、凛子の姿を探し、窓辺に佇む凛子に声を掛ける。
「何を見ていた…?」
「星を…見ておりました…」
何を見ていたかとアスランに問いかけられた凛子は、星がきれいで見とれていたのだと答える。
「星が…好きか…?」
星を見ていたという凛子の答えに、アスランは、凛子は星が好きなのかと問いかける。
「私の国では…こんなに綺麗な…星はありません…」
アスランの問いに、凛子は自分の国では、こんなに降るような星空は見る事ができないと答える。
「そうか…では…行こう…」
凛子の答えに、アスランは、そうかと呟き、凛子の手を引くと、王宮を抜け出し、凛子を自分の愛馬に乗せ、自分も愛馬に跨る。