軋むベッド…部屋に響き渡る晴美の甘い喘ぎ声…滴る汗…音を増す一部音…
それらすべてが雪田を掻き立て、雪田をさらに狂わせていく。
自分が晴美の何なのか、そんな事などどうでもよかった。
ただ、晴美の甘い喘ぎ声に狂っていたかった。
晴美もまた自分が雪田の何なのかなど考えられなかった。考えられないほどに雪田の律動に溺れていた。
「もっ…だっ…めっ…」
「いいよ…一緒に…」
限界を知らせる晴美に、雪田は一緒に絶頂に達そうと囁き、律動を速めながら晴美に口付ける。我を忘れるような絶頂に、晴美は戸惑いと恐怖感を覚えていた。
いまだかつてない感覚に、晴美は自分をどうすればいいかわからなかった。
初めて知る本当の絶頂に、晴美は怖いと思うと同時に、嬉しさも覚えていた。
絶頂のあまりに雪田の背中に爪を立てた事さえ忘れるほどに、晴美は雪田によって高められていく自分を抑えきれなかった。