「亮治…さん…亮治…さん」
雪田の細やかな愛撫によって高められていく欲情に、晴美は自然と握りしめていたシーツから手を離し、雪田の背中に手を回し、今まで出したことのない甘い声で雪田の名を呼び続ける。
「そうだ…それでいいんだ…」
シーツから手を離し、自分の背中に手を回してきた晴美に、雪田はそれでいいのだと晴美の耳元に囁き、晴美に口付ける。
雪田と晴美がそういう空間で抱き合っているのを知っているかのように、外の雨は雷鳴を含んだ雨模様になっていた。
「もう…いいよね…?」
欲情を抑えきれないとばかりに、雪田は晴美の髪を撫でながら、もう一つになってもいいよねと晴美に問いかける。
その言葉を拒む理由など晴美にはなかった。途切れ途切れの息で頷き、雪田を受け入れる準備を始める。
その時、稲光が部屋の中に漏れ入ってきた。