「背中に手を回してもいいよ…」
自分の痕跡を残さないようにする…そんな晴美の癖を見抜いた雪田は、自分の背中に手を回しても構わない、痕跡を残しても構わないと晴美の耳元に囁きかける。
「それじゃ…亮治…さんが…困る…」
痕跡が残しても構わないと囁く雪田に、晴美はそれでは雪田が困ると答える。
雪田がいいと言っても、それはできない…雪田にも家庭があるはず…そんな思いが晴美の腕を雪田の背中に回させない。
「それじゃ…君を抱いている…意味がないよ…」
自分の背中に中々手を回さない晴美に、雪田は背中に手を回してくれないと晴美を抱いている意味がないと囁きかける。
部屋に響く晴美の甘い声には満足しているものの、自分の痕跡を残さないようにする晴美の癖に、雪田は変な癖がついてしまっているなと思いながら、晴美の躰に唇を這わせ続ける。