禁区ー33

「先生…」


「先生じゃないよ…亮治…だよ…」


 自分の腕の中で自分をまだ先生呼ばわりする晴美に、今は亮治と呼ぶようにと晴美の耳元に囁く。


「亮治…さん…?」


「そうだ…決して偽名じゃないって…君も…わかるだろう…?」


 今まで聞いたことが程に甘い声で自分の名を呼ぶ晴美に、雪田は偽名ではない事はわかるだろうと問いかけ、晴美の耳朶を甘噛みする。


その瞬間、晴美は躰をのけぞらし、身悶える。晴美にしてみれば、教えてもいない性感帯をいきなり雪田に責められた事に驚きを隠せなかった。


隠せなかったが、次第に進む雪田の愛撫によって徐々に高められていく欲情を抑えられずにいた。


ここまで来たなら堕ちるところまで堕ちてもいい…そう思わずにはいられぬ程に、晴美は雪田の愛撫に狂い始めていた。