「あ、雨…」
「雨降って来たな…走れる?」
「はい…」
煌々と光るネオンと夜の闇に加え、小雨が降りだしてきたことに気付いた二人は、雨を避けるように走り始め、一軒の建物に逃げ込むように入り込む。
「先生…ここって…」
「そうだな…」
建物に逃げ込んだはいいが、逃げ込んだ建物が何かに気付いた雪田と晴美の間に気まずい雰囲気が流れていた。
「どうする?」
「こういうところに入ってすぐ出るのはもっと気まずいかもしれませんね…」
「そうだな」
別の場所に移るかと雪田に、晴美は入ってすぐ出るのは人目を考えたら余計に気まずいかもしれないと答える晴美に雪田はそうだなと笑い、部屋の選択ボタンを押す。