「話って…何ですか…?それよりも…戻らなくていいんですか…?」
雪田が自分を追いかけてきたことへの戸惑いを隠しながら、晴美は雪田に夜の付き合いに戻らなくていいのかと問いかける。
「いいんだ。帰るところだったし」
晴美の問いに、雪田はどうせ夜の付き合いから帰るところだったからいいのだと晴美に笑いかける。
『今夜の先生は…やっぱりおかしい…そして…私もおかしい…』
自分に優しく笑いかける雪田に、晴美は雪田が病院の診察室とはどこか違うことを確信していた。そして…自分自身も雪田に対して今までとは違う感情を抱き始めていると感じていた。
『夜の闇のせい…なの…?』
雪田の雰囲気が違うこと、そして自分が雪田に対して今までとは違う感情を抱いていることに、晴美はただ戸惑うしかなかった。