「とにかく…いまは…身体を大事にね…」
「はい…ご生母様…」
とにかく今は、身体を大事にするようにとサリーに声を掛けられた凛子は、いまは身体を大事にすると答える。
「あなたの国は…王の生母を大事にするの…?」
「はい…かつては…将軍と呼ばれた政治を行う男子の生母は…敬意を払われたと聞いています…」
自分を敬う凛子に、サリーは、凛子の故郷の国も王の生母を大事するのかと訊ね、凛子は、かつて将軍と呼ばれた政治を行う男子の生母は、敬意を払われたと聞いていると答える。
「そう…なんて…いい国なのでしょう…」
凛子の答えに、サリーは、凛子の故郷の国はなんていい国だと満足げに笑う。
「もう御下がりなさい…あなたがすでに身籠っている事は…私とあなたの秘密にしましょう…」
自分に傅き続ける凛子に、サリーは下がって休むよう告げ、凛子がすでにアスランの子を身籠っている事は自分と凛子だけの秘密にしておこうと笑いかける。
そして…また夜になり、凛子のもとをアスランが訪ねてきた。
「母上に挨拶したと聞いているが…どうだったか…?」
「とても快く迎え入れてくださいました…」
自分の実母に挨拶したと聞いたが、どうだったかと訊ねるアスランに、凛子は、サリーに快く迎えてもらえたと答える。
「もうすでに…見抜いておいででした…でも…口外はしないと…言ってくださいました…」