2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

砂漠の薔薇ー35

「リンコ…私が間違っていた…もう…そなたを…手放したりなどしない…」 凛子からの口付けに、アスランは、一度でも凛子を手放そうとした自分が間違っていた、もう二度と凛子を手放したりはしないと、凛子に囁き、凛子に深く口付ける。 「アスラン様…私の身も心…

砂漠の薔薇ー34

そして…出航の日…凛子は、港にアスランの姿を探していた。 しかし、アスランの姿はおろか、見送りの人間もまばらで、凛子は、本当にアスランに見捨てられたような気がしてならなかった。 「凛子嬢…そろそろ…船に…」 凛子の気持ちを知ってか、弘樹は、凛子に…

砂漠の薔薇-33

「このまま…お帰りください…あなた方が探している凛子は…この国にはいないのです…」 弘樹の叫びに、凛子は、弘樹たちが探している凛子はこの国にはいないのだから、このまま帰るようにと告げる。 「リンコ…そなたは…この者たちと帰るのだ…」 凛子の姿を見て…

砂漠の薔薇ー32

「ハレムで暮らしているという事の意味が…そなたたちにはわかっているのか…?」 家臣の漏らした一言に、アスランは軽く舌打ちした後、弘樹と伊集院伯爵に、凛子が王宮のハレムで暮らしている意味がわかるのかと問いかける。 そのアスランの言葉に、弘樹と伊…

砂漠の薔薇ー31

それから…数週間後…アスランは、日本から来たという使者を目の前にしていた。 「日本からの使者が…我が国に何の用だ…?」 一国の王への礼儀を欠かさぬ態度の使者に、アスランは、外交を一切していない日本の使者がこの国に何の用があるのかと問いかける。 「…

砂漠の薔薇ー30

「アスラン様…」 「リンコ…そなたは…本当に…可愛い奴だな…」 アスランの身体に擦り寄りながら、アスランの名を呼ぶ凛子を抱き寄せたアスランは、凛子の額に軽く口付ける。 「なんだか…くすぐったいです…」 凛子の額や頬に口付けるアスランに、凛子は、くすぐ…

砂漠の薔薇ー29

「あっ…んっ…はっ…んっ…」 「今日も…よい声だ…」 自分の愛撫に甘い声を漏らす凛子に、アスランは満足げに笑い、凛子を優しく愛撫する。 首筋や肩口そして胸と刻印が残せるところには刻印を残し、蜜が溢れる秘境をアスランは、指と舌と唇を巧みに使い、感度が…

砂漠の薔薇ー28

「リンコ…ようやく…私の贈り物を受け取ってくれたな…」 夜になり、凛子のもとを訪れたアスランは、やっと自分からの贈り物を受け取ってくれて嬉しいと笑いかける。 「宦官が可哀想だったからです…」 アスランの言葉に、凛子は、自分とアスランのもとを何度も…

砂漠の薔薇ー27

夜が明け、王宮に戻ったアスランと凛子は、心配して姿を探していた宦官に、アスランは心配はいらぬと笑い、凛子をハレムに戻し、執務へと向かう。 「あの…これは…」 アスランと凛子が心を通わせたと知らない宦官は、昨日の命令通りに持ってきたアスランから…

砂漠の薔薇ー26

「どちらへ…?」 「いいところだ…」 馬にいきなり乗せられ、どこへ連れて行かれるかわからない凛子は、アスランに、どこへ連れて行くつもりなのか訊ねたが、アスランは、いいところだと答えたきり、何も教えてはくれなかった。 「着いたぞ…見るがいい…」 馬…

砂漠の薔薇ー25

「綺麗な…星空…」 丑三つ時に目を覚ました凛子は、アスランを起こさないようにベッドから降りると、窓辺に立ち、降っているような星空を眺める。 ついに、自分はアスランを受け入れた…アスランを受け入れたという事は、このハレムで生きていく事を決めたのと…

砂漠の薔薇ー24

天蓋の纏めを解かれ、薄闇に包まれたベッドの中で、身体を仰け反らせ、快感に喘ぐ凛子と均整の取れた身体つきで凛子を突き上げるアスランの影が揺らめき続ける。 「リンコ…綺麗だ…」 全身を薄紅色に染め、アスランが与える快感に喘ぐ凛子に、アスランは、優…

砂漠の薔薇ー23

アスランを受け入れてしまっていると感じた瞬間、アスランの愛撫が心地よいものとなっていく事に凛子は驚愕する。 嫌なはずなのに、純潔を汚した相手のはずなのに、アスランを受け入れてしまっている自分に凛子は驚かずにはいられなかった。 「あっ…んっ…は…

砂漠の薔薇ー22

「サルタン…」 「サルタンではない…アスランだ…そなたには…そう呼ばれたい…」 アスランを見上げながら、サルタンと呟いた凛子に、アスランは、自分を王としての呼び方ではなく、一人の男として呼んで欲しいと告げる。 「アスラン…様…」 「そうだ…これからは……

砂漠の薔薇ー21

「もし…私が…そなたを献上させなければ…そなたの肌には容赦なく鞭が振るわれていたぞ…」 自分が奴隷として売られるために囚われたのだと知り、震える凛子に、アスランは、奴隷になった娘がどんな扱いを受けるものなのか告げる。 「脅すつもりはないが…そなた…

砂漠の薔薇ー20

その夜…凛子が恐れていた通りに、アスランが現れた。 「リンコ…なぜ…私の贈り物を拒否する…?」 自分が現れた事に怯える凛子に、アスランは、どうして自分からの贈り物を拒否するのかと問いかける。 「私は…あなたからのどんな言葉も贈り物も受け取りません……

砂漠の薔薇ー19

「だから…受け取れません…」 一度突き返したアスランからの贈り物を再び運んできた宦官に、凛子は、アスランからの贈り物は一切受け取らないと告げる。 「サルタンのご命令です…あなた様が受け取るまで毎日届けろと…」 凛子の拒否の言葉に、宦官は困ったよう…

砂漠の薔薇ー18

朝が来て、アスランは、名残惜しそうに凛子から離れると、サルタンの執務へと向かう。 アスランが離れてしばらくすると、凛子はだる重い身体を起こし、周囲を見渡し、アスランがいないのを確かめ、二晩続けて行われた凌辱に涙する。 これは愛の行為ではない……

砂漠の薔薇ー17

「うぅーっ」 アスランの分身が押し込まれ、中を大きくかき混ぜられた瞬間、凛子の口から悲鳴とも喘ぎともいえない声が上がる。 その後、穿たれる度に悲鳴とも喘ぎともつかないくぐもった声がアスランの耳に届く。 「リンコ…私のものなったと…認めろ…」 凛子…

砂漠の薔薇ー16

アスランの一方的な想いの愛撫は続き、組み敷かれ、口を塞がれた凛子は、首を横に振り、アスランの巧みな愛撫に屈するまいと耐え続ける。 しかし、昨夜与えられた快楽の名残りが残った凛子の身体は、アスランの愛撫に反応し、その反応を感じ取ったアスランは…

砂漠の薔薇ー15

「嫌です…」 「そなたにもう拒否権はない…」 アスランに屈しまいとする凛子に、アスランは、凛子はもう自分を拒否する事はできないと告げる。 「大人しくするんだ…じゃないと酷くしてしまう…」 昨夜の出来事の続きと思える事態に震える凛子に、アスランは、…

砂漠の薔薇ー14

「私に貞操を奪われて…故郷に帰れると思っているのか…?」 故郷に帰して欲しいという凛子に、アスランは、自分に貞操を奪われておきながら、故郷に帰れると思っているのかと問いかける。 「それは…」 アスランの言葉に、凛子は言葉を詰まらせる。 確かに、貞…

砂漠の薔薇ー13

凛子が意識を取り戻したのは、夕方近くの事だった。 意識を取り戻した凛子は、まだ遠くにあるような意識を奮い立たせながら周囲を見渡す。 自分が寝ているのは、閉じ込められた部屋のベッドで、赤黒い手首と身体の芯のだる重さは、昨夜の出来事を物語ってい…

砂漠の薔薇ー12

夜明けが近い…意識があるのか、ないのか、わからないような瞳でシーツの波を眺める凛子を見ながら、アスランは、満足げとはいえない表情を浮かべていた。 サルタンの自分に求められれば、みな身体を開くと思っていた。 女性に拒否された事がなかったアスラン…

砂漠の薔薇ー11

「く…ぅ…はっ…」 凛子の苦しげな呼吸が、アスランに一瞬だけ罪悪感を覚えさせる。 しかし、凛子を征服するという喜びの前では無意味なものとなった。 苦しめたいわけではない…寧ろ…好さを与えたいとアスランは思っていた。 だから、性急に動くことなく、凛子…

砂漠の薔薇ー10

「あぁっ…やっ…んっ…はぅ…んっ…」 「これだけの事で…いい声で啼くのだな…」 自分の巧みな愛撫に陥落したような凛子の嬌声に、アスランは、満足げに笑いながら、さらに凛子を追い立てるように、凛子の秘境への愛撫を続ける。 アスランは優しく、それ故に残酷…

砂漠の薔薇ー9

「あっ…やっ…許して…」 惑乱の最中にありながら、凛子の目には涙が浮かび、涙ながらに、凛子は、アスランに許しを乞い続ける。 しかし、アスランがやめるはずもなく、その凛子の姿に、愛しさと嗜虐心が湧いてきているのを感じたアスランは、凛子の足を掴むと…

砂漠の薔薇ー8

バタバタと動かしていた足も簡単に抑え込まれ、それでも恐怖で暴れれば、戒められた両手首にリネンの紐が食い込む。 完全に動きを封じられ、凛子が身に纏っている申し訳程度な服がアスランによって脱がされるのは時間の問題だった。 「ジパングの娘は…かなり…

砂漠の薔薇ー7

「やっ…来ないで…」 アスランに間合いを詰められ、凛子は、貞操の危機に震えながら、なんとか貞操を守ろうとアスランからの逃げ道を探す。 「逃げても無駄だ…そなたは…私のものになるのだ…」 「いやです…」 凛子との間合いを詰め、凛子の腕を掴み、今夜、凛…

砂漠の薔薇ー6

「いやっ…ここから出して」 ハレムと思われる場所に連れ来られ、そのハレムの一室に押し込められた凛子は、必死に固く閉ざされた扉をたたく。 しかし、扉は開かれることはなかった。 「私…どうなってしまうの…?」 凛子は、自分の行く末に不安を感じずにはい…