三度目の逢瀬…しかし、今回の逢瀬は前の二回とは違う。互いに互いの家庭や職場を捨てる覚悟を決めた逢瀬。
「本当に…いいのかい…?」
全てを捨てて自分を選んで欲しいと言ったものの、本当にいいのかわからなくなった由紀夫は、雪菜に本当に全てを捨てて自分を選んでくれるのかと問いかける。
「はい…もう覚悟はできています…」
由紀夫の問いに、雪菜は由紀夫を見つめた後、由紀夫のために全てを捨てる覚悟はできていると答える。
「よかった…雪菜…愛している…」
「私も…愛しています…」
雪菜の言葉に安堵し、愛の言葉を告げてきた由紀夫に、雪菜は由紀夫に愛の言葉を返した。その直後、由紀夫は雪菜を抱き寄せ、雪菜に口付ける。その口付けは次第に舌と唾液が混じり合うような熱い口付けへと変わり、運命の誘うままに堕ちていく口付けとなる。
「雪菜…旅に出ないか…?」
「旅…?」
熱い口付けの後、旅に出ないかと切り出してきた由紀夫を、雪菜は何を言いたいのかと言いたげに由紀夫を見上げる。
「誰も知る人のない場所に行くんだ…」
「連れて行ってください…由紀夫さんの行くところへ…」
由紀夫の真意を知った雪菜は、由紀夫にきつく抱き付くと、由紀夫の行くところならどこまでもついていくと呟く。
「雪菜…本当に…いいんだね…?このまま連れ去っても…」
「構いません…もう…決めた事だから…」
本当に全てを捨ててくれるのかと問いかける由紀夫に、雪菜はもう決めた事だから構わないと答える。
「雪菜…」
雪菜の答えに、由紀夫は雪菜を抱き寄せると、切なげに雪菜の名を呼び続ける。
「雪菜が…欲しい…」
「抱いてください…由紀夫さんの思いのままに…」
雪菜を抱きたいという想いを抑えきれないとばかりに、雪菜を見下ろす由紀夫に、雪菜は由紀夫の思うままに抱いて欲しいと呟く。
「雪菜…」
雪菜の言葉に、由紀夫は雪菜の髪をかき上げると、雪菜に優しく口付け、雪菜を優しくベッドに横たわらせる。