純白の恋人ー69

「あやかさん…こんな手段しか取れない…僕を許してください…」
 
 
 身体を襲う火照りに苛まれるあやかを抱き締めた紫苑は、こういう手段しか取れない自分を許して欲しいとあやかに囁くと、あやかの深く口付け、あやかの身体に唇を這わせ始める。
 
 
「あっ…んっ…うっ…んっ…はっ…んっ…やっ…んっ…」
 
 
 薬の影響で、あやかの身体はいつも以上に敏感になっていて、紫苑の軽い愛撫にさえも激しく反応する。
 
 
「紫苑さん…助けて…」
 
 
「いま…助けてあげますよ…」
 
 
 全身を駆け巡る火照りと快感が苦痛とばかりに、虚ろな目で紫苑に助けを求めてきたあやかに、紫苑は、いま助けると囁きながら、あやかの身体に唇を這わせ続ける。
 
 
「あっ…やっ…んっ…はっ…んっ…紫苑…さん…」
 
 
「僕が…わかりますか…?」
 
 
 夢うつつの状態で、紫苑の名を呼ぶあやかに、紫苑は、自分が抱いている事がわかるかと問いかける。
 
 
「紫苑…さん…なの…?」
 
 
「そうです…僕ですよ…わかりますか…?」
 
 
 夢うつつのまま、自分を抱いているのが紫苑なのか確かめるように問いかけてきたあやかに、紫苑は、そうだと答え、抱いているのは紛れもなく自分だと囁きかける。
 
 
「紫苑さん…身体が…熱くて…たまらない…」
 
 
「薬を飲まされたせいです…だからこうして…あやかさんを…」
 
 
 身体が熱くてたまらないのだと訴えるあやかに、紫苑は、知らずに薬を飲まされたせいだと囁き、だからこうしてあやかを抱いて薬を抜こうとしているのだと囁きかける。
 
 
「やっ…あっ…んっ…紫苑…さん…やっ…んっ…はっ…んっ…」
 
 
「薬が抜けるまで…僕が抱いてあげますから…」
 
 
 全身が性感帯と化してしまったかのように、どこを触っても甘い声を漏らし続けるあやかに、紫苑は、薬が抜けるまで自分が何度でも抱いてやると囁き続ける。
 
 
「あっ…んっ…紫苑…さん…イクっ…いっちゃう…あっ…あっ…あぁっ…」
 
 
「あやかさん…何度でもイってください…何度でも僕が抱いてあげます…」
 
 
 数度の突き上げで絶頂に達するあやかに、紫苑は、自分が何度でも抱いてあげるから、何度でも達してもいいと囁きかけ続ける。
 
 
 その後、あやかは、数度の絶頂の後、意識を手放し、紫苑は、あやかが意識を手放すまであやかを抱き続けた。
 
 
「(須藤…このままでは…済ませない…)」
 
 
 意識を手放し、眠るあやかを抱き締めながら、紫苑は、麗華を唆し、あやかに媚薬を使ってでもあやかを手籠めにしようとした須藤をこのままでは済ませないと決意する。