純白の恋人ー57

「紫苑さん…だめです…」
 
 
 休日を寝室に籠って過ごすなんてだめだと、あやかは紫苑に呟く。
 
 
「もう…僕に…何を言っても…無駄だよ…?休日はこの部屋で君と一緒に過ごすって…決めたのだから…」
 
 
 あやかの呟きに、紫苑は、もう、自分は休日をこの部屋であやかと過ごすと決めたのだから、自分に何を言っても無駄だと、あやかに笑いかける。
 
 
「紫苑さん…だめです…紫苑…さん…だめ…」
 
 
「まずは…その…僕を拒む事ばかり言う…その口を塞ごう…」
 
 
 ベッドに降ろされ、紫苑に覆いかぶさられながら、月曜の朝まで部屋に籠ってそういう事をするのはよくないと呟くあやかに、紫苑は、まず、自分を拒む事ばかり言っているその口を塞ぐと言って、あやかに深く口付ける。深くて、蕩けそうになるその口付けによって、あやかは完全に抵抗することができなくなった。
 
 
「あっ…んっ…紫苑…さん…」
 
 
「ようやく…その気になってくれましたね…?」
 
 
 首筋に唇を落とされただけで甘く息を吐くあやかに、紫苑は、ようやくその気になってくれたと囁き、あやかの身体に唇を這わせていく。首筋や肩口はもちろんのこと、あやかの足の指一本一本に至るまで、あやかの全身を丹念に愛撫していく。
 
 
「あっ…んっ…紫苑…さん…あっ…んっ…はっ…んっ…」
 
 
 紫苑の細やかさを増す愛撫に、あやかは、甘い吐息を漏らし続ける。如月に叱られるのではと思いながらも、紫苑を拒む事などあやかにはできるはずもなく、ただ、紫苑の愛撫に溺れていくしかなかった。
 
 
「感じてくれてますね…?月曜の朝まで…たくさん…愛し合いましょうね…?」
 
 
 甘い吐息を漏らし続けるあやかに、紫苑は満足げに微笑むと、自分が会社に出勤する月曜の朝までたくさん愛し合おうと囁きかける。
 
 
「紫苑…さん…あっ…んっ…はっ…んっ…」
 
 
「あやかさん…そんな声…出されたら…余裕がなくなりそうです…」
 
 
 艶を増し続けるあやかの甘い嬌声に、紫苑は、あやかに、そんな声を出されたら余裕がなくなってしまうと囁くと、腰の律動を速めて、あやかの奥深くを突き上げる。
 
 
「あっ…んっ…はっ…やっ…んっ…はっ…んっ…」
 
 
 紫苑に奥深くを突かれたあやかは、紫苑にしがみつくように抱き付き、身体を仰け反らせ、甘い嬌声を上げ続ける。
 
 
「あっ…んっ…だめっ…いっちゃう…あっ…あっ…あぁっ…」
 
 
 紫苑のさらなる突き上げに、あやかは、絶頂に達し、紫苑の背中に爪を立てながら、悦楽の海へと堕ちていった。
 
 
「あやかさん…」
 
 
 あやかが絶頂に達したのを見届けた後、紫苑は、あやかの中に熱い飛沫を上げる。